2020.07.26 Archivesin shop BLOG買取強化商品
近年多様化するモードブランド・アルチザンブランドとは?
当店2F in Store 「Design for living」では所謂モード系・アルチザン系と呼ばれるブランドを高く評価致します。
そもそもアルチザン系とは何なのか?Artisan(アルチザン)とは直訳で職人という意味を持ちます。
アルチザン系に代表されるブランドはCARPE DIEM(カルペディエム)やCAROL CHRISTIAN POELL(キャロルクリスチャンポエル)、Paul Harnden(ポールハーデン)など。
大量生産を行わず(厳密に言えば拘り過ぎて大量生産出来ない)、世界でも少数の限られたショップのみでしか販売されない
一般的な服の価値観とは一線を画す、最高品質のファブリックを用いカッティングやパターン・縫製に拘り抜いた普遍的な服です。
故に価格も高額な物が多く見受けられます。しかし、拘り抜かれた上での普遍的なデザインなので、飽きにくく年齢やトレンドにも左右されません。長きに渡り着用出来るものが多いのもまた事実です。
昨今はやや陰りが見られますが、ファストファッションが台頭し作っては捨てるというサイクルで循環している現代のアパレル業界とは真反対に位置するプロダクツです。
近年では、一昔前から存在するこのモード系やアルチザン系ブランドの概念が多様化しています。
今回は弊社で、他店にはない高価買取等で力を入れて収集しているモード系・アルチザン系ブランドを独断と偏見で、そしてそれらに通ずる要素を持つ衣服のご紹介です。
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-DANIEL ANDRESEN- ダニエル アンドレセン
ファッションの名門であるアントワープ王立芸術学院出身のデザイナー。
アントウェルペン王立芸術学院卒業後はHaider Ackermann(ハイダーアッカーマン)らの元で経験を積んでいます。
通常、ニットウェアも胴や袖といったパーツを予め編んだ後に縫い合わされることが一般的ですが、ダニエルのニットウェアの一部は編みながら形成されています。
これはHERMES(エルメス)などのニットウェアにも見受けられ、非常に高度な技術を要します。
筆者も一着所有していますが、独自のシルエットを保ちながらも、着ているのにまるで着ていないような、身体を包み込むニットウェアです。
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-Aleksandr Manamis- アレクサンドル マナミス
2007年 デンマークを拠点にスタートしたデザイナー非公表のブランド。
希少性の高いファブリックを使用し、ほぼすべての製品を自社のアトリエで生産しています。
カッティングやステッチングなどの細部までもがデザインされているのが特徴的です。
こちらのアシンメトリーシャツも、左右非対称のカットに前立てや袖の裁ち切り、ボタンもすべて表情の異なる本水牛ボタンを採用しています。
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-HERMES by Martin Margiela- エルメス マルタン マルジェラ
Maison Martin Margiela(メゾンマルタンマルジェラ)を手掛けていたマルタンマルジェラによるエルメス。通称「マルジェラ期」と呼ばれています。
エルメスのディレクターには過去Jean Paul Gaultier(ジャンポールゴルチエ)やChristophe Lemaire(クリストフルメール)らも就任していますが、マルジェラ期のエルメスはその中でも抜きん出て人気を博しています。
世界最高峰のメゾンらしくそのクオリティはお墨付き。ミュージシャンズミュージシャン宜しくアルチザンズアルチザンブランドです。
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-LABEL UNDER CONSTRUCTION- レーベル アンダー コンストラクション
NYのファッション工科大学(FIT)などでデザインを学んだ後、2000年~2003年の間、C-DIEM(カルペディエム)で企画や生産管理を担当。その後独立したLuca Laurini(ルカラウリニ)氏が立ち上げた、ニットウェアがメインのブランドです。
既存のラインとはまた別に、O-Projectと称されるアーティスティックなラインも存在します(JAN-JAN VAN ESSCHEによるO PROJECTとは別物です)。
ニットの技術には定評があり、リバーシブルで着用出来る物が多い事や、製品そのものを見てほしいという意匠もあってか、LUCの服にはブランドタグやケアラベルの類が一切付いていません。
厳密に言うと購入時は付いていますが、取り外さないと着用出来ない仕様になっています。
故に、彼の服はこのディテールを知っている者でないと判別することは不可能となっています。
こちらは筆者の私物です。
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-GUIDI- グイディ
2005年に設立された言わずと知れたレザーブランド。
既存のイメージからGUIDIは靴が真っ先に思い浮かびますが、元々はイタリアのタンナーです。
母体となるConceria Guidi E Rosellini社は1896年にGuido Guidi氏・Giovanni Rosellini氏・Gino Ulivo氏によって創業され、タンニングのスペシャリスト一族により代々受け継がれています。
現在はRuggero Guidi氏がタンナーを率い、彼らが鞣した皮革はC-DIEMやCCP、近年ではANSNAM(アンスナム)やNo,No,Yes!(ノーノーイエス)、KAZUYUKI KUMAGAI ATTACHMENT(カズユキクマガイ)といったブランドへも供給されています。
そして同じくGuidi社から展開されるGUIDI&ROSELLINI。過去にワークシューズを展開していたGUIDIの前身とも言えるGUIDI&ROSELLINIでは、ホースやカーフといった皮革を使用するGUIDIに対し、バケッタと呼ばれる雌牛の皮を使用しています。
このバケッタレザーは近年馴染みのあるGUIDIが設立される前の古来に使用されていた皮革で、伝統的な技法をさらに進化させた上で染色などを行わず必要最小限の鞣しに留めています。
言わば復刻のような形で2014年から展開されています。
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-Maison Martin Margiela 0 10- メゾン マルタン マルジェラ アーティザナル
メゾンマルタンマルジェラの中でも⓪及び⓪ ⑩を冠したライン、通称「アーティザナル」と呼ばれている解体再構築ラインです。
既存の古着を、マルタンマルジェラとデザインチームが掘り起こし、一旦解体した後に一着の服へと再構築しています。
こちらのベストはイタリア軍のコンバットジャケットを解体し、再構築しています。
変更点は
・襟、ポケット、ウエスト絞り、エポレット、ベンチレーションのアイレットを取っ払う
・フロントをボタンからジッパーに変更
・着丈を短めに調整
・背面にダーツを入れる
・フロントを一旦解体し、ネックやスリーブと共に裁ち切りに変更
となります。
現在はオートクチュールコレクションのみでの展開となり、市場にも殆ど出回りません。年々希少性が高くなっているラインです。
数あるラインの中でも最も高価なラインとなります。
一見、ただ古着をリメイクしただけのように思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これはリメイクではなく解体再構築なのです。
つまり一から、一着の服を作っているのとなんら変わりありません。というよりも、既成のものを綿密に練り直すので、一から作るよりも手間が掛かります。
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-By Walid- バイ ワリッド
Joseph(ジョセフ)のクリエイティブディレクターを務めていたWalid al Damirji氏により立ち上げられたブランド。
18~19世紀のアンティークのテキスタイルやファブリックを使用し、繊細なプリントや手刺繍、織り技術を用いたスニーカーなどをすべてハンドメイドで製作しています。
化学繊維が無かった時代のファブリックを使用する為、必然的に素材はコットン・リネン・ウール・シルクといった天然繊維のみを使用、細部のパーツにも同時代の装飾品を用いる拘りっぷりです。
こちらのパンツも左右で色合いの異なるヴィンテージリネンを使用し、手刺繍により草花や虫が描かれています。
さらには衣服のみに留まらずクッションやブランケット、スツールといったインテリアまで展開しています。
こちらは筆者の私物です。
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-incarnation- インカーネーション
レザー好きは誰もが一度は通るであろうレザーブランド ISAMU KATAYAMA BACKLASH(イサムカタヤマ バックラッシュ)より、デザイナー 小川慶太氏が2009年に独立し設立。
独自の生産背景から完成したオリジナルのレザーや前述したGUIDIの皮革等を用いて、様々なレザーアイテムを中心に展開されています。
“オリジナルの革づくり”に重きを置き、日本の工場だけでなく世界中のタンナーや工場と共にレザーの可能性を模索しています。
それだけ革に力を注いでいることもあり、一目でincarnationのそれとわかる程の完成度を誇ります。
これはアルチザン系全般のレザーにも言えることで、「アルチザン系」と「レザー」は切っても切り離せない存在です。
incarnationには、デザイナー本人や家族・友人の為に小ロットで製作するLinea_f by incarnationというラインも存在します。
さらに特筆すべきはその販売方法。
ECサイト全盛期のこのご時世でありながら、ECサイトでの販売を意図的に行っていません。
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アルチザンブランドには、意図してセレクトショップにECサイトでの販売をさせないブランディングが多く見受けられます。
実店舗に通わないと入手することが出来ない。即ち、入手出来る人間も限られます(元々の生産数も関係していますが)。
一般的に物には相場というものが存在しますが、トレンドに左右されるブランドは基本的に新作であればあるほど相場も比例して高くなります。
しかし前述した通りのブランディング故に、二次流通市場に出回る数も限られており、殆どのアルチザンブランドは数年前と比較して中古相場もほぼ同等に推移しています。
語弊を生むかもしれませんが、良くも悪くも、リセールバリューも非常に高いジャンルです。
服好きが行き着く最終地点とも形容されています。
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冒頭で記載した通り、モード系・アルチザン系ブランドの概念は近年多様化しています。
筆者にとっては
Rick Owens(リックオウエンス)も、Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)も
TAKAHIRO MIYASHITA TheSoloist.(タカヒロミヤシタザソロイスト)も、Boris Bidjan Saberi(ボリスビジャンサベリ)も
モードブランドでありアルチザンブランドでもあります。
どんな企業やブランドから購入するのか。様々な背景をも含め、我々も日々学んでいかなければなりません。
確固たる信念や哲学を持つメゾンが生き残れる世の中であることを望みます。
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弊社では上記の限りではなくこれらのモード系ブランド・アルチザン系ブランドの洋服は力を入れて高額買取・販売をしております。
下記に業界歴約10年の弊店店主のInstagramアカウントを掲載しておりますので、店頭査定や宅配買取の事前におおよその査定額が知りたいなどございましたら、DMなどでも構いませんのでお問い合わせ下さい。
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執筆者 : Charlie
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